タイヤの減り方で原因が大体分かります。

 

実はタイヤの溝はどんなに上手な運転をしても均等には減りません！

今回はタイヤの減り方のメカニズムを説明したいと思います。

 

両肩減り

基本的にタイヤは両肩の角の部分がすり減る傾向にあります。

タイヤは走行中に摩擦の力によって外側に広がろうとします。
それを防ぐために、タイヤは内側に向くハの字を書いたような形で取り付けられ
外側に広がる力を受けた時に真っ直ぐなるように調整してあります。

走行中タイヤはハの字になったり真っ直ぐになったりを繰り返しているので、一番力を受けるタイヤの両肩の角がすり減っていきます。

 

また走行中カーブ等でハンドル操作をした時も両肩の角に力がかかるので後輪よりも前輪の方がタイヤの両肩の摩耗が早くなります。

タイヤの中央面の摩耗と比べてタイヤの両肩の摩耗が激しい時はタイヤの両肩にかかる力が大きすぎる可能性があるので、タイヤの空気圧が低いや積載量が多い等が考えられます。

 

片減り

片減りは両肩減りと比べてタイヤの角の部分の片方だけが激しく摩耗する状態になります。

片方の肩だけが摩耗する場合は足回りの変形や調整不良などが考えられます。

片減りの修理は足回りの点検や測定をするようになるので治るまでに時間と費用がかかります。

また、積載量が多いときも片減りが起きることがあります。

 

真ん中減り

通常はタイヤの肩の部分が摩耗しやすいのですが、肩の部分より真ん中の部分が先に激しく摩耗するときがあります。

真ん中減りの原因としてはタイヤの空気圧が高く、タイヤの接地圧が真ん中に寄ってしまっていることが考えられます。

また、ホイールのインチアップをしてタイヤの高さが低くなっているときはタイヤが引っ張られて真ん中の接地圧が高くなってしまうのでタイヤの真ん中が減ってしまいます。

 

段減り

段減りはタイヤの表面のブロックの部分が羽状に摩耗する状態です。

タイヤが羽状に段々になって摩耗するので走行中にゴーという圧迫音がするようになります。

原因としましては片減り同様に足回りの変形や調整不良が考えられます。

段減りも治すのに時間と費用がかかる修理となります。

 

スポット摩耗

スポット摩耗はタイヤの真ん中の一部分がスポットで摩耗する状態です。
走行するとハンドルが小刻みに揺れるような感じします。

実はタイヤは丸い円形ではなく卵状の楕円形になります。
現在の技術では丸い円形のタイヤは作成することが出来ないんです。

その卵状の楕円形のタイヤで急ブレーキや急発進をすると楕円形が更に歪んでしまうのでスポット状に摩耗してしまいます。

修理の方法としてはタイヤの接地面全体をヤスリで削ってスポット摩耗部を消します。

タイヤ全体を削るのでタイヤの残り溝が少なるという欠点のある修理になります。