自動車保険の等級が下がる事故・下がらない事故の違いとは?
「事故のあと、保険を使ったら等級が下がって保険料が上がると聞いたけど、どれくらい影響が出るの?」
「ちょっとした傷でも保険を使うと損するって本当?」
こうした疑問を持つ方は非常に多く、実際に整備工場やディーラーの窓口でも「事故のあとどうすればいいか分からない」という相談は日常的に寄せられます。
自動車保険の等級制度は、知っているようで意外と誤解されやすい仕組みです。等級が下がる事故と下がらない事故があることを知らずに保険を使ってしまい、後から「こんなに保険料が上がるとは思わなかった」と後悔するケースも少なくありません。
この記事では、等級の仕組みをゼロから整理したうえで、事故の種類ごとに等級ダウンの有無を具体的に解説します。さらに「保険を使うべきかどうか」の判断基準まで踏み込んで解説するので、初めて事故に遭った方にもそのまま役立てていただける内容になっています。
自動車保険の等級制度とは?まず基本の仕組みを確認しよう

自動車保険の等級制度は、保険料を公平に決めるための仕組みです。事故歴が少ない安全運転の人ほど等級が上がり、保険料の割引率が高くなります。逆に事故を起こして保険を使えば等級がダウンし、翌年の保険料が上がる仕組みになっています。
等級の基本を理解しておくことは、自動車保険の契約を正しく使いこなすために非常に重要です。
📋 等級は1〜20等級の段階制
自動車保険の等級は、一般的に1等級から20等級までの段階で構成されています。新規で自動車保険に契約する場合は、通常6等級からスタートします。
事故を起こさず1年間が経過すると、翌年の契約時に等級が1つ上がります。20等級が最上位で、最大の割引率が適用されます。一方、事故を起こして保険を使った場合は等級がダウンし、割引率が下がる(または割増になる)ため、保険料が跳ね上がることがあります。
等級が高いほど保険料の割引率が大きく、等級がダウンするたびにその恩恵が失われていくため、長期的な保険料負担に大きく影響します。
📋 等級ダウンの仕組み:事故有係数とは
自動車保険では、事故で保険を使うと翌年の契約で等級がダウンするだけでなく、「事故有係数」が適用される仕組みになっています。これは等級が同じでも、事故歴がある場合とない場合とで保険料が異なるというルールです。
一般的には、1回の事故で等級が3ダウンし、かつ事故有係数が3年間適用されます。つまり等級ダウンの痛みは「翌年だけ」ではなく、数年にわたって保険料に影響し続けるという点が非常に重要なポイントです。
このことを知らずに軽い気持ちで自動車保険を使ってしまうと、想定以上のトータルコストになるケースがあります。契約前・事故後のどちらであっても、等級ダウンの仕組みを正しく把握しておくことが大切です。
等級がダウンする事故・しない事故の違い

自動車保険には「保険を使うと等級が下がる事故」と「使っても等級が下がらない事故(ノーカウント事故)」の2種類があります。この違いを正しく理解しているかどうかで、保険の使い方が大きく変わります。
多くの方が「事故=等級ダウン」と思い込んでいますが、実際にはそうでないケースも存在します。事故後の判断を誤らないよう、それぞれの区分をしっかり確認しておきましょう。
🔴 等級が3ダウンする事故(通常の保険使用)
最も一般的なのが、1回の事故につき等級が3ダウンするパターンです。対人・対物・車両保険など、「相手方への補償」または「自分の車への補償」として保険金が支払われた場合が対象となります。
具体的な事故の例としては次のようなものが挙げられます。
・追突事故や側面衝突など、相手の車や建物・物を損傷させた事故(対物事故)
・歩行者や自転車に乗っている人を傷つけた事故(対人事故)
・自分の車が電柱や壁にぶつかった事故(単独事故)で車両保険を使った場合
・駐車中に当て逃げされた事故で車両保険を適用した場合
これらの事故で保険を使うと、翌年の契約で等級が3ダウンし、さらに事故有係数が3年間適用されます。1回の事故が長期間にわたって保険料を押し上げる可能性があるため、軽微な損害であれば自費で修理したほうが結果的に安くなるケースも多くあります。
🟡 等級が1ダウンする事故(特定の補償のみ使用)
保険の種類によっては、使っても等級が3ダウンではなく1ダウンで済む場合があります。これは主に、搭乗者傷害保険や人身傷害保険のみを使った事故が該当します。
たとえば、自分や同乗者がケガをして入院・通院したため人身傷害保険を使ったが、車の修理費用や相手への補償は発生しなかったというケースでは、等級ダウンが1等級に抑えられる場合があります。
ただし、どの補償を使ったかによってダウン数が変わるため、事故後に保険会社やディーラー・整備工場に確認してから手続きを進めることを強くおすすめします。ケースによって異なりますので、自己判断で進めると思わぬ等級ダウンにつながることがあります。
ノーカウント事故とは?使っても等級が下がらないケース

ノーカウント事故とは、自動車保険を使っても等級ダウンが発生しない、あるいは翌年の等級に影響を与えない特定の事故・損害のことを指します。「保険を使ったのに等級が変わらないの?」と驚かれる方も多いですが、ノーカウントが認められる事故には明確な条件があります。
ノーカウントの仕組みを知っておくことで、「使いどき」と「使わないべき場面」の判断が大幅に精度が上がります。
✅ ノーカウントになる主な事故の種類
ノーカウントとなる事故は、大きく以下のように分類されます。
① 盗難
車両が盗まれた場合に車両保険を使っても、ノーカウント扱いとなるのが一般的です。自分の過失ではなく犯罪被害であるため、等級ダウンの対象外とされています。
② 台風・洪水・土砂崩れなどの自然災害
台風や大雨、洪水、土砂崩れなどによって車が損傷した場合も、ノーカウントとして扱われます。自然現象による損害は運転者の過失とは無関係なため、保険を使っても等級への影響はありません。
③ 火災・爆発
もらい火や隣接する施設からの延焼など、自分に過失がない火災による損害も、ノーカウント事故として扱われるケースが多くあります。
④ 飛来物・落下物による損害
走行中に飛んできた石や、木の枝などが当たって車が傷ついた場合も、一般的にはノーカウントとなります。フロントガラスのひび割れなどが典型的な例です。
⑤ 当て逃げ(相手不明の事故)
駐車中に見知らぬ第三者に当て逃げされたケースも、ノーカウントとして扱われることがあります。ただし、この場合は車両保険の中でも「一般型」に契約している場合に限られることが多く、「エコノミー型(車対車+限定A)」では補償対象外となることがあります。
ノーカウント事故かどうかの判断は、事故の状況だけでなく、契約している保険の種類・補償内容によっても変わります。必ず保険会社に確認することが重要です。
⚠️ ノーカウントと誤解されやすい事故に注意
「ノーカウントだと思って保険を使ったら等級がダウンしていた」というトラブルは現場でも時折見られます。代表的な誤解を確認しておきましょう。
【誤解①】自分が悪くない事故なら等級ダウンしない
もらい事故(被害者側)でも、自分の車両保険を使って修理をした場合は等級ダウンの対象になることがあります。相手の任意保険から補償される場合は自分の保険を使わないで済むため等級に影響しませんが、相手が無保険・過失不明の場合は自身の保険を使うケースも出てきます。
【誤解②】ちょっとした傷なら等級ダウンが小さいはず
損害額の大小にかかわらず、保険を使った場合の等級ダウン数は基本的に同じです。修理費が数万円の小さな事故でも、大きな事故でも、等級ダウンのルールは変わりません。
等級ダウンは「保険金の支払い額」ではなく「保険を使ったかどうか」で決まる点が非常に重要です。この誤解が「使って損した」という結果につながりやすいので注意が必要です。
事故後に保険を使うべき?等級ダウンの影響と費用を比べる

事故が起きたとき、多くの人が迷うのが「保険を使うか、自費で修理するか」という判断です。等級がダウンすると翌年以降の保険料が上がるため、場合によっては自費のほうがトータルで安くなることもあります。
この章では、等級ダウンによる保険料増加の目安と、自費修理との費用比較の考え方を解説します。
💴 等級ダウンによる保険料増加の目安
等級ダウンによる保険料の増加額は、車種・年式・契約内容・保険会社によって異なります。あくまで目安ですが、1回の事故(等級3ダウン+事故有係数3年適用)によって、3〜5年間の保険料増加分が合計で10万円〜20万円以上になるケースも珍しくありません。
たとえば現在16等級の方が1回の事故で13等級にダウンし、事故有係数が適用されると、その後3年間は同じ等級でも保険料が割高になります。等級が戻るにつれて徐々に改善されますが、元の保険料水準に回復するまで5〜7年かかることもあります。
修理費用が10万円以下の軽微な事故であれば、保険を使わず自費で修理したほうが、長期的な保険料負担を抑えられるケースが多いというのが、現場での一般的な考え方です。
📊 保険を使うべき場合・使わないべき場合の目安
以下の目安を参考に判断してみてください。ただし、これはあくまで一般論であり、車種・年式・契約内容・等級によって最適解は変わります。
【保険を使ったほうがよいケース】
・修理費が高額(おおよそ30万円以上)で、自費負担が難しい場合
・相手方への補償が必要な対人・対物事故で、損害賠償額が大きい場合
・現在の等級が低く(1〜6等級)、これ以上ダウンしても保険料への影響が限定的な場合
・ノーカウント事故に該当する場合(盗難・自然災害・飛来物など)
【保険を使わず自費がよいケース】
・修理費が少額(おおよそ10〜15万円以下)で自己負担できる場合
・高等級(15〜20等級)で等級ダウンによる保険料上昇の影響が大きい場合
・翌年以降の保険料増加の合計が修理費を上回ることが見込まれる場合
「修理費用の見積もり」と「保険を使った場合の保険料増加の合計額」を比べることが、事故後に取るべき最初のアクションです。ディーラーや整備工場、保険会社の担当者に相談しながら判断することをおすすめします。
🛡️ 車両保険の有無が判断に大きく影響する
車両保険に契約しているかどうかも、事故後の対応に大きく関係します。車両保険がない場合、自分の車の損害は自費負担になるため、等級ダウンとのトレードオフという問題自体が発生しません。
一方、車両保険に加入している場合は、使えば等級ダウンが発生するため、修理費との比較検討が重要になります。特に、フロントガラスのひび割れや飛び石による傷など、ノーカウントに当たる損害の場合は積極的に車両保険を使ったほうが得になります。
車両保険の補償範囲・免責金額・ノーカウント適用の条件は、契約内容によって異なります。いざというときに慌てないよう、普段から自分の契約内容を確認しておくことが大切です。
等級ダウンを防ぐための注意点と実務的な判断基準

等級ダウンを完全に避けることは難しくても、「不必要な等級ダウン」を防ぐことは十分に可能です。事故が起きたときの行動ひとつで、数年分の保険料が変わることもあります。現場での対応をふまえた実践的な注意点をまとめます。
事故後の対処法を知っておくことで、冷静な判断ができるようになります。
📌 事故直後に確認すべき5つのこと
事故が起きた直後は混乱しやすいですが、以下の5点を冷静に確認しておくことで、等級ダウンを含む様々なリスクを最小限に抑えることができます。
① 相手方の情報(氏名・連絡先・車のナンバー・保険会社情報)を必ず控える
② 損害状況を写真で記録する(複数アングル・広角と接写の両方)
③ 警察への届け出を必ず行う(物損事故でも報告義務がある)
④ 自分の保険会社に事故の一報を入れる(使うかどうかを後から決めてもOK)
⑤ 修理費の見積もりを取り、保険を使う場合の保険料増加額と比較する
「保険会社に連絡することイコール保険を使う」ではありません。連絡した後でも、自費修理を選ぶことは可能です。まず報告・相談だけして、後から使うかどうかを判断するのが賢い対応です。
📌 等級の「引継ぎ」と「記録」に関する注意点
自動車保険は、契約を別の保険会社に乗り換える際に等級がそのまま引き継がれます。等級が高い状態で乗り換えれば、新しい契約でも割引が適用されます。ただし、事故有係数も同様に引き継がれるため、乗り換えによって不利な情報をリセットすることはできません。
また、保険会社を問わず、過去の事故歴・等級情報は「損害保険料率算出機構」のデータベースで管理されており、全社共通で参照されます。契約先を変えても等級と事故歴は引き継がれるため、「乗り換えれば事故の記録が消える」という考えは誤りです。
等級を下げたくなければ、事故後に保険を使う前に必ず保険会社に相談し、自費か保険かを冷静に比較することが最も確実な対処法です。
📌 保険の使い方で損をしないための契約見直しポイント
事故が起きてから後悔しないために、日頃から契約内容を見直しておくことも重要です。特に次のような点はチェックしておく価値があります。
・車両保険の種類(一般型 or エコノミー型)と補償される事故の範囲
・免責金額の設定(0円 or 5万円など)と実際の自己負担との兼ね合い
・ノーカウント事故に対応した補償が含まれているかどうか
・弁護士費用特約・ロードサービスなど、追加補償の有無
保険料を安くしようとして補償を削りすぎると、いざ事故が起きたときに使えない保険になってしまいます。「いくら払うか」だけでなく「何をカバーするか」を確認した上で契約することが、結果的に損をしないコツです。
よくある質問(FAQ)

事故と等級ダウンに関して、現場でよく寄せられる質問をまとめました。初歩的な疑問も含めて、実務的な視点で回答しています。
❓ Q1. 等級がダウンした後、元に戻るまでどのくらいかかりますか?
1回の事故で等級が3ダウンした場合、翌年から1年ごとに1等級ずつ回復していくため、等級だけを見れば3年で元の水準に戻ります。ただし、事故有係数は3年間適用されるため、等級が戻っても保険料が完全に元通りになるまでには5〜6年以上かかることが一般的です。車種・契約内容・保険会社によって差があります。
❓ Q2. 当て逃げされた場合、保険を使っても等級はダウンしませんか?
当て逃げ(相手不明)の事故は、ノーカウント事故として扱われることが多く、車両保険を使っても等級ダウンが発生しないケースがあります。ただし、一般型の車両保険に加入している場合に限られることが多く、エコノミー型(車対車+限定A)では補償対象外になる場合があります。必ず契約内容を確認した上で保険会社に問い合わせてください。
❓ Q3. 軽い事故で修理費が5万円程度でも、保険を使うと損しますか?
一般的には、修理費が5万〜10万円以下の場合は保険を使わず自費修理のほうがトータルで安くなるケースが多いです。等級が3ダウンし事故有係数が3年適用されると、保険料の増加分の合計が修理費を大きく上回ることがあるためです。ただし、現在の等級・契約内容・保険料水準によって異なるため、保険会社に試算を依頼することをおすすめします。
❓ Q4. 保険会社を乗り換えれば等級ダウンや事故の記録はリセットされますか?
リセットされません。自動車保険の等級・事故有係数・事故歴は、損害保険料率算出機構のデータベースで一元管理されており、契約する保険会社が変わってもそのまま引き継がれます。乗り換えによって過去の事故歴を隠すことはできず、新しい契約先でも同条件の保険料が適用されます。
❓ Q5. 台風で車が水没した場合、保険を使っても等級ダウンはしませんか?
台風・洪水・土砂崩れなどの自然災害による損害は、ノーカウント事故として扱われます。車両保険から補償を受けても等級はダウンしません。ただし、補償が受けられるのは車両保険(一般型)に加入している場合が多く、エコノミー型では自然災害が補償対象外となることがあります。万が一に備えて、事前に自分の契約内容を確認しておくと安心です。
【まとめ】
自動車保険の等級制度は、「事故を起こさなければ得をして、使えば損をする」という仕組みです。しかし、すべての事故で等級がダウンするわけではなく、ノーカウント事故に該当すれば使っても等級は変わりません。
事故後に大切なのは、「どんな事故だったのか」「保険を使うべきかどうか」を冷静に判断することです。修理費と保険料増加の合計を比較し、専門家(保険会社・ディーラー・整備工場)に相談しながら決めることで、不必要な等級ダウンを防ぐことができます。
「事故=すぐ保険」ではなく、「事故=まず状況を整理・相談」というマインドが、自動車保険を賢く使うための第一歩です。
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