2026年10月26日TEXT: 谷 清和工具

自動遮光の溶接面のおすすめは?遮光度と反応速度の選び方

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自動遮光の溶接面のおすすめは?遮光度と反応速度の選び方

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結論:DIYで溶接を始めるなら、自動遮光の溶接面は次の3つを基準に選べば大きく外しません。
「遮光度#9〜#13」「遮光速度1/25,000秒前後」「ソーラー+交換できる電池」です。
国内メーカーの製品で選ぶなら、軽くて価格を抑えたSUZUKIDの「アークビュー AVW-200」がおすすめです。
センサーの数より、まず遮光度の範囲が自分の溶接に合うかを確かめてください。

この記事を書いた人:谷 清和(カーライフアンテナ)。
車好きで、整備は趣味で自分でやる程度のDIY派です。
台湾から輸入した工具をECで販売していた経験があります。
整備士の資格はありません。

自動遮光の溶接面とは、溶接のアーク光を感知した瞬間に、液晶のフィルターが自動で暗くなる溶接マスクのことです。
「液晶式溶接面」「自動遮光の溶接マスク」「溶接ヘルメット」とも呼ばれます。
溶接していないときは手元が見えるので、面を上げ下げせずに作業できます。

溶接のアーク光には、強い紫外線や赤外線が含まれます。
保護具なしで見ると、目を痛めるおそれがあります。
溶接をするときは、短い時間でも必ず溶接面を使ってください。

この記事では、自動遮光の溶接面の選び方と使い方、おすすめの製品を紹介します。
仕様はメーカー公式ページとAmazonの商品ページ、価格は2026年10月26日にAmazonで確認した目安です。

自動遮光の溶接面おすすめ4製品を比較

自動遮光の溶接面を比べるときは、遮光度の範囲、遮光速度、センサーの数、電源、重さを見ます。
ここでは、国内メーカーのSUZUKID(スター電器製造)から2製品を選びました。
あわせて、Amazonで評価の数が多いYESWELDERからも2製品を選んでいます。

製品遮光度(遮光後)遮光速度センサー電源重さ価格の目安
SUZUKID アークビュー AVW-200#9〜#131/25,000秒2個ソーラー+CR2032468g約5,900円
SUZUKID アイボーグアルファⅡ EB-200A2#9〜#131/25,000秒2個ソーラー+単四電池2本528g約12,700円
YESWELDER LYG-L600A#4/#5〜#9/#9〜#131/30,000秒2個ソーラー+CR2450約500g約4,000円
YESWELDER LYG-Q800D(側面も見える広視野)#4/#5〜#9/#9〜#131/30,000秒4個ソーラー+CR2450商品ページで確認約8,300円

SUZUKIDの仕様は公式ページで確認しました。
出典:SUZUKID「アークビュー AVW-200」(2026年10月26日確認)

出典:SUZUKID「アイボーグアルファⅡ EB-200A2」(2026年10月26日確認)
YESWELDERの仕様は、Amazonと楽天の商品ページの記載です。

価格は2026年10月時点の目安で、販売店によって変わります。
遮光速度は、メーカーごとに測り方の条件が違うことがあるので、数字の差だけで優劣を決めない方が安心です。

迷ったらこれ:SUZUKID アークビュー AVW-200

アークビュー AVW-200は、SUZUKIDの液晶式自動遮光溶接面です。
遮光度#9〜#13、遮光速度1/25,000秒で、重さは468gと今回の4製品でいちばん軽い製品です。
遮光度・感度・戻り速度(暗い状態から明るく戻るまでの時間)をダイヤルで調整できます。
TIG・MIG・MAG・手棒溶接に対応しています。

SUZUKIDは家庭用の溶接機も扱う国内メーカーで、外側・内側のカバープレートなどの消耗品を公式に用意しています。
初めての1台で「消耗品が手に入るか」を気にする人に選びやすい製品です。

SUZUKID スズキッド 液晶式自動遮光溶接面 アークビュー AVW-200
468gと軽く、遮光度#9〜#13。国内メーカーで消耗品も手に入りやすい
Amazonで見る楽天市場で見る

長く使うなら:SUZUKID アイボーグアルファⅡ EB-200A2

アイボーグアルファⅡ EB-200A2は、SUZUKIDの定番の自動遮光溶接面です。
遮光度#9〜#13・遮光速度1/25,000秒はアークビューと同じで、電源がソーラー+単四乾電池2本です。
視野はW98×H44mmで、アークビュー(W96×H39mm)より少し広くなっています。
Amazonでの評価の数は約460件で、SUZUKIDの中では多い製品です。

SUZUKID スズキッド 液晶式自動遮光溶接面 アイボーグαII EB-200A2
単四電池で電池が手に入りやすく、視野もやや広い定番機
Amazonで見る楽天市場で見る

価格を抑えるなら:YESWELDER LYG-L600A

YESWELDERのLYG-L600Aは、4,000円前後で買える自動遮光溶接面です。
Amazonでの評価の数は約2,000件と、今回の4製品でいちばん多い製品です。
遮光度は#4・#5〜#9・#9〜#13を切り替えられ、グラインダー作業にも使えます。
商品ページでは、欧州規格のEN 379などに準拠すると説明しています。

YESWELDER 自動遮光溶接面 トゥルーカラー ソーラー駆動 LYG-L600A
4,000円前後で、評価の数が多い。まず1台試したい人に
Amazonで見る楽天市場で見る

視野の広さで選ぶなら:YESWELDER LYG-Q800D

YESWELDERのLYG-Q800Dは、正面の視野が10×8.2cmと大きく、側面にも小さな窓が付いた溶接面です。
側面の窓は自動遮光ではなく、遮光度#5の固定です。
センサーは4個で、トーチの角度によってセンサーが隠れやすい人に向いています。

YESWELDER 溶接面 自動遮光 側面も見える広視野 4アークセンサー LYG-Q800D
正面10×8.2cmの大きな視野と4個のセンサー。視界を広く取りたい人に
Amazonで見る楽天市場で見る

自動遮光の溶接面の選び方5つのポイント

自動遮光の溶接面は、遮光度・遮光速度・センサー・電源・重さとフィットの5つで選びます。
いちばん大事なのは遮光度で、自分がやる溶接の電流に合う番号が選べるかどうかを最初に確かめます。

1. 遮光度の範囲が自分の溶接に合うか

遮光度とは、フィルターがどれだけ光をさえぎるかを表す番号のことです。
番号が大きいほど暗くなります。
溶接の電流が大きいほど、強い光が出るので、大きな番号が必要です。

日本では、溶接用の遮光保護具の規格をJIS T 8141(遮光保護具)が定めています。
溶接の種類と電流ごとの遮光度番号の目安も、この規格や、溶接面の取扱説明書に載っています。
出典:日本規格協会「JIS T 8141 遮光保護具」プレビュー

遮光度の範囲向いている作業の例
#4〜#8 前後グラインダー作業、プラズマ切断など(製品による)
#9〜#13家庭用のアーク溶接・半自動溶接・TIG溶接の多く

家庭用の溶接機でDIYをする人なら、遮光度#9〜#13を調整できる製品が基準です。
使う電流に合う番号は、溶接機と溶接面の取扱説明書で必ず確かめてください。

2. 遮光速度(反応速度)

遮光速度とは、アーク光を感知してからフィルターが暗くなるまでの時間のことです。
1/25,000秒や1/30,000秒のように書かれ、数字が大きいほど速く暗くなります。
今回の4製品はどれも1/25,000秒以上です。

3. センサーの数

センサーは、アーク光を感知する部分です。
2個の製品が多く、4個の製品は、手やトーチでセンサーが隠れても反応しやすいとされています。
周りの明るさに合わせて、感度を調整できるかもあわせて見てください。

4. 電源(ソーラーと電池)

自動遮光の溶接面は、液晶を動かす電気が必要です。
多くの製品は、ソーラー(太陽電池)と電池を組み合わせています。
SUZUKIDのアークビューはボタン電池のCR2032、アイボーグアルファⅡは単四乾電池2本です。

電池交換ができるかは、長く使えるかに直結します。
電池が切れると遮光しないことがあるので、使う前に電池の残量や警告表示を確かめる習慣をつけてください。

5. 重さとフィット・視野

溶接面は頭にかぶって使うので、重さと、ヘッドバンドの合わせやすさが疲れ方を左右します。
今回の4製品は500g前後です。
視野が広いほど手元は見やすくなりますが、本体は大きく重くなる傾向があります。

輸入工具を扱っていた立場から、商品ページで最初に見てほしい点があります。
価格よりも「遮光度の範囲・電源・交換部品の有無」の3つです。
外側のカバープレート(前面の保護板)は、溶接作業の火花で汚れて交換が必要になる消耗品だからです。
液晶の部分(カートリッジ)だけを交換できる製品もあります。

自動遮光の溶接面の使い方

自動遮光の溶接面は、かぶって遮光度を合わせれば、すぐに使えます。
ただし、作業の前に毎回、遮光することを確かめるのが基本です。

使う前の準備と手順

1. 外側・内側のカバープレートに割れや汚れがないか確かめる
2. ヘッドバンドを頭の大きさに合わせ、面を下ろしたときに顔との距離が合うように調整する
3. 溶接の種類と電流に合わせて、遮光度のダイヤルを合わせる
4. 感度と戻り速度を調整する(迷ったら取扱説明書の初期値から始める)
5. テスト機能がある製品は、テストボタンで暗くなるか確かめる
6. 溶接を始め、暗くなるのが遅い・暗くならないと感じたら、すぐに作業を止める

グラインダー作業のとき

グラインダーで削る作業では、火花で遮光が反応して暗くなると、手元が見えにくくなります。
グラインドモード(遮光しないモード)がある製品は、削るときに切り替えて使います。
アークビューにはグラインドモードがあります。

溶接作業の安全の注意

溶接作業には、目・やけど・火災・煙(ヒューム)の4つの危険があります。
自動遮光の溶接面は目と顔を守る道具で、ほかの危険には別の対策が必要です。

目と顔を守る

液晶のフィルターやカバープレートに割れがあるときは、使わずに交換してください。
SUZUKIDも取扱説明書で、液晶パネルに割れなどがあればすぐに交換するよう注意しています。

溶接面は、頭を衝撃から守るためのヘルメットではありません。
SUZUKIDも、頭部を保護するための製品ではないと書いています。
出典:SUZUKID「アークビジョン ネオ AV-200N」取扱説明書

周りの人・火花・煙

・周りの人がアーク光を見ないよう、作業場所を区切る(家族やペットにも注意する)
・燃えやすいもの(ガソリン・オイル・段ボール・布)を近くに置かない。
消火器か水を用意する
・皮手袋・長袖の作業着・安全靴を身につける。
化学繊維の服は火花で溶けやすい
・溶接の煙を吸い込まないよう、換気をよくして作業する

仕事として溶接をする場合、労働安全衛生規則は、事業者にアーク溶接の場所を区画し、適当な保護具を備えるよう定めています。
出典:e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第325条(2026年10月26日確認)。
DIYでも同じ考え方で、周りの人の目を守ってください。

溶接のあとに目が痛む、涙が止まらない、まぶしくて目を開けにくいといった症状が出ることがあります。
そのときは自己判断で目薬で済ませず、眼科を受診してください。
車の修理で溶接が必要な場所(足回り・フレームなど強度に関わる部分)は、自分で溶接せず整備工場に相談してください。

溶接機の選び方や使い方は、溶接機の選び方は?初心者が選ぶべき種類とは?、溶接機の使い方は?初心者でもできる基本手順、おすすめの溶接機は溶接機おすすめランキングにまとめています。

よくある質問(FAQ)

 

自動遮光の溶接面と手持ち面はどちらがいいですか?

DIYで溶接を始めるなら、両手が使える自動遮光の溶接面が使いやすいです。
手持ち面は安く、短い作業ならすぐ使えます。
手持ちのタイプは、遮光プレートを別に買う製品もあります。
ただし片手がふさがり、アークを出す瞬間に面を構えるのに慣れが必要です。

安い自動遮光の溶接面でも大丈夫ですか?

遮光度の範囲が溶接に合い、規格に準拠していると明記された製品なら、DIYの入門には選択肢になります。
購入前に、遮光度・電池の交換方法・交換用のカバープレートが手に入るかを確かめてください。

遮光度は何番を選べばいいですか?

家庭用の溶接機なら、#9〜#13を調整できる製品が基準です。
具体的な番号は、溶接の種類と電流によって変わります。
溶接機と溶接面の取扱説明書、JIS T 8141の目安で確かめてください。

溶接用のゴーグルではだめですか?

溶接用の遮光ゴーグルは目を守れますが、顔や首は火花やアーク光にさらされます。
DIYで溶接するなら、顔全体を覆う溶接マスク(溶接面)を使う方が安心です。

メガネをかけたまま使えますか?

多くの溶接面はメガネの上からかぶれますが、製品やメガネの大きさによって合わないことがあります。
購入前に商品ページの寸法や、メガネ併用の記載を確かめてください。

自動遮光の溶接面は、溶接を始める人がまず用意したい保護具です。
遮光度の範囲と電源を確かめて、自分の溶接に合う1台を選んでください。

この記事を書いた人

谷 清和(たに きよかず)

カーライフアンテナ運営/ファミリアクリエーション合同会社

車が好きで、簡単な整備は自分でやるDIY派。台湾から輸入したオリジナル工具の通販を手がけてきた経験から、工具の選び方や使い方を紹介しています。記事は公的機関やメーカーが公開している情報を確認して書いていますが、整備士の資格は持っていません。ブレーキなど安全に関わる整備は、整備工場に相談してください。

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