自動車整備士にとって車のトラブルを再現させるのは非常に困難です。

車のエンジンが止まってしまう時がある
車のエンジンがかからない時がある
車のエンジンの力が弱くなる時がある等

『～の時がある』というご用命を受けた時は実際に現象を再現しなければ故障の原因はわかりません。

整備士はお客様との問診によりトラブルの再現をさせるのですが、トラブルが発生した時の状況を詳しく覚えているお客様は少ないです。

トラブルの再現をさせるのには大きく分けて3通りの方法を使用致します。

今回はその3通りの方法を紹介いたしますので、『～の時がある』というトラブルがあったときは3通りの方法のうちのどのパターンに当てはまるかを確認していただけたらと思います。

 

《加振法》

この方法は配線を揺らしたり、センサー等に軽い衝撃を与えてトラブルの再現をさせる方法になります。

トラブルの起きる原因としては、段差のある道路や砂利道等を走行した時にセンサーや配線に接触不良が起きてしまいトラブルが発生してしまいます。

トラブルの起きた道路状況や場所などがわかればトラブルの再現がしやすくなります。

 

《冷熱法》

この方法はセンサーやコンピューターにドライヤーで熱風を当てたり、スポットクーラーで冷風をあてたりしてトラブルの再現をさせる方法になります。

トラブルの起きる原因としては夏の温度の上昇や冬の凍結によりセンサーやコンピューターの回路が正常に作動しなくなりトラブルが発生してしまいます。

トラブルの起きた日の日時や気温、冬場であればガラスやドアの凍結状態がわかればトラブルの再現がしやすくなります。

 

《水掛法》

この方法は配線やセンサーやコンピューターに霧吹き等で水をかけてトラブルを再現させる方法になります。

トラブルの起きる原因としては配線やセンサーやコンピューターの中が湿気を持ってしまいショートを起こしてトラブルが発生してしまいます。

トラブルが起きた日の日時や天候、水たまりのある道路の走行をしたかや車の洗車の有無等がわかればトラブルの再現がしやすくなります。

 

また、別枠になってしまうのですが『～の時がある』というトラブルの中でも

『異音がする時がある』の場合、異音がした時の道路状態や場所、ブレーキを踏んでいたとか高速道路を走っていた等の走行状態、そして荷物の有無や搭乗していた人数等がわかればトラブルの再現がしやすくなります。

 

いかがでしたでしょうか。

お車の故障って、車屋さんに持って行くとなぜか直っている、、、そして家に帰るとまた故障している、、、なんてことありますよね？

その時の状況をしっかりと覚えておくことで、車屋さんでの診断がスムーズになりますので、是非参考にしてみてくださいね！

 

 

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